決算書とは何か【はじめてのビジネス数字】

決算書とは何か
会社の「姿」を数字で表す書類
決算書は、会社の財務状況や経営成績を数字でまとめた、いわば企業の健康診断書です。
経営者や投資家、取引先、銀行など、さまざまな関係者がこの書類を読み取り、意思決定や取引判断に活用します。
1. 決算書が果たす役割
決算書は単なる会計資料ではなく、次のような役割を持ちます。
- 経営判断の材料:会社の強みや課題を把握し、戦略を立てる
- 融資や投資の判断基準:金融機関や投資家が安全性や収益性を評価
- 与信管理:取引先が支払い能力を持っているか確認
- 税務申告:課税額の計算の基礎資料
2. 主な3つの決算書
決算書は、通常3種類の書類で構成されます。
- 貸借対照表(B/S)
決算日時点の資産、負債、純資産のバランスを示し、財務体質の健全性を表します。 - 損益計算書(P/L)
一定期間の収益、費用、利益をまとめ、会社の稼ぐ力やコスト構造を明らかにします。 - 株主資本等変動計算書
純資産の内訳が1年間でどう変動したかを示し、利益の使い道や内部留保の増減を把握できます。
3. 決算書を読むときの視点
- 単年だけでなく複数年比較:業績の伸びや課題が見える
- 数字のつながりを意識:損益計算書の最終利益は、貸借対照表の純資産に反映
- 同業他社との比較:自社の立ち位置や競争力を把握
4. 読めるようになると得られること
決算書を理解できれば、経営状況の全体像が見えるようになり、事業判断や提案の説得力が増します。
また、自社や取引先のリスクを事前に察知し、対策を講じることも可能になります。